日本の1回の採卵あたりの出産率が60ヶ国中最下位は本当か❷
続きです。以前の記事はこちらから
日本の生殖補助医療による出産率は本当に最下位なのか。
という疑問を解決するためには、作られたグラフの元の論文を手に入れなくてはいけません。
International Committee for Monitoring Assisted Reproductive Technologies world report: Assisted Reproductive Technology 2008, 2009 and 2010
https://academic.oup.com/humrep/article/31/7/1588/1749683
このグラフは
❶不妊治療を受けた年齢別の妊娠率ではないので、世代別の妊娠率はどうなの?
そこで調べてみました。
元データよりファイルをまとめてグラフにしてみました。
Supplementary Table SVIcより
新鮮胚移植による出産率が日本は圧倒的に少ないですね。20代でも12.1パーセントです。
ですが、日本では初めての胚移植は凍結胚(FET)がほとんどです。つまり凍結胚移植FETがうまくいかなかった方が行うことがほとんどです。ではFETによる出産率を調べてみました。
元データをまとめてたPDFはこちらです。
凍結胚移植による出産率は他国と比べて高いですね。日本では凍結胚移植が第一選択となるので、凍結胚移植によって妊娠しなかった時、新鮮胚移植を行うのでどうしても出産率は低くなりますね。
どの国の出産率が高いか低いかを比べる時、胚移植方法の違いから調べて見ると結果が変わるのは面白いですよね。
それにしてもアメリカはどちらも高いですよね。
二つ目の ❷ 日本では胚移植の際に1個のFET(凍結胚移植)又はFreshET(新鮮胚移植)が通常ですが、海外ではそうではないのでこの妊娠率の胚移植方法はどうなの?
の疑問を調べてみたいと思います。
こちらは、