カテゴリー
不妊治療・妊活 食の大切なお話

血糖値のコントロールが妊娠率を変える

妊娠中の検診にて血糖値を測定することがあります。

血糖値が高すぎるとお腹の赤ちゃんが高血糖になりますし、低すぎてもお母さんが低血糖を起こしても困ります。

子宝先生が提案する妊活は妊娠する前から血糖値が高くなるような食生活を見直そうという意図があります。どんなに血糖値のコントロールがうまく行っていても、妊娠してから急に高血糖になることももちろんあります。食事ではどうする事も出来ないことがあります。せめて、お腹に赤ちゃんがやってきてくれた瞬間はコントロールが可能ですので、参考にしてください。

血糖値は、血液中に含まれるブドウ糖(グルコース)の濃度のことです。 食事中の炭水化物などが消化吸収されブドウ糖となり血液に入ります。 このため血糖値は健康な人でも食前と食後で変化します。 通常であれば食前のは約70~100mg/dlの範囲です。

妊娠糖尿病は
空腹時血糖値 126mg/dl以上
Hba1c 6.1以上  です。

挙児希望女性の血糖値は妊娠率に影響があるのか?

結論から言いますと、影響するという結果が出ています。

参考文献
https://academic.oup.com/humrep/article/34/7/1325/5520666?searchresult=1

最も妊娠しやすい(妊娠までの期間が短い)空腹時血糖値は70.2から88.02mg/dL(3.90から4.89mmol/L)でした。

2,000,000人以上の挙児希望患者の血糖値の推移からこのような結果が出たのです。
これらの結果から女性の血糖値の上昇は、妊娠するまでの期間が長くなり、妊娠する力が低下することが示唆されました。

調査期間中に795,968名の女性(35.76%)が妊娠し、その内の83.05%は最初の6周期で妊娠に至っており、12周期の全体の累積妊娠率は41.79%でした。

日本の厚労省の国民健康栄養調査2016年度版では、空腹時血糖値異常にあたる糖尿病が強く疑われる者、糖尿病の可能性を否定できない者(ヘモグロビン A1cが 6.0%以上)は、30代女性で0.7%、40代女性で5.1%と、年齢が高くなるほど糖の代謝異常が増えることがわかります。

空腹時血糖値が高くなると妊娠しづらくなりますが、本人はそのことを自覚していないケースが多いようで、明らかな症状がないからです。

空腹時高血糖は、食事や運動で改善することが可能です。

40才以降は空腹時や食後の高血糖に特に気をつけるべきです。

妊活中血糖値の測定はメディカルサロンM岐阜漢方センターにて自己採血による測定を行なっていますが、食事はどのように気をつけたら良いのでしょうか。

こんな記事を見つけました。食品添加物の先生ですね。

血糖値を上げにくい→上げやすい順に、
砂糖→デンプン→デキストリン→
マルトデキストリン→粉飴→水飴→ブドウ糖。
になると思います。

との事でした。こちらのサイトを参考にすると

血糖値が一番上がりやすいのは
100 ブドウ糖です。
80-90 フランスパン
70-79 食パン マッシュポテト スイカ 人参
60-69 白米 全粒粉のパン アイスクリーム チョコレート 砂糖
50-59 玄米 スパゲッティ バナナ

ですので、空腹時血糖値が低い方は、GIを参考にしても良いですよね。

カテゴリー
妊娠反応陽性が出たら 食の大切なお話

妊娠反応陽性が出たら気をつけること⑴

妊娠反応陽性が出てからだけではありません.胚移植をする前にも知っておいてください.妊活を始めた頃から意識し始めても良いですね.

妊娠反応陽性が出たらつまり 尿検査にて陽性(HCG)そして胎嚢(GS)確認した時にもう一度見直していただきたい内容をまとめました。出来れば妊活を始め時から 妊娠したかも?と感じてからでも良いですので 今から出来ることを一つずつ実践してみて下さい.

貴女はお母さんです.

まだ胎動も感じませんが たしかにここに赤ちゃんがいるのです.今成長をはじめました.長い時間待っていた我が子です.
お腹の赤ちゃんを守れるのは 貴女しかいません.

1.冷やさない温める努力を

身体を冷やさない事
腹巻をして ズボンを履きましょうね.

靴下を履いたら良いかどうか迷うなら履いておきましょう.寝る時は、睡眠の支障にならないようにしてください.冷たいものを口に入れないでください.お腹が冷えるということは,子宮を冷やすということです.季節によってはお腹にカイロを貼って外出してください.(お腹の赤ちゃんが暑がることはありません) 特に産婦人科にて子宮が冷たい、硬いと言われたことがある方は注意です.冷えは逆子の原因にもなります。つまり 今の過ごし方は出産に向けての準備にもなります.

冷たいものを取る習慣について

子宝先生です.妊活中の方だけではなく,アレルギーや糖尿,がんというご相談を頂くと必ずお話しする事があります。冷たいものをやめてください.

最近妊婦さんの胃腸炎,ご年配の方の下痢のご相談などありましたが,必ず冷たいものを摂って体を冷やしています.一年でこれからの季節が一番水溶性の下痢が多いのも事実です.食中毒でなくても冷やすことで下痢を起こします.冷たいものって何?と思いますよね.体温よりも冷たいもの全てです.ジュースも,炭酸水も,ビールも,冷蔵庫で冷えた果物も,冷奴も,冷麺も,ひやむぎもアイスクリームもです.

まず冷たいものは体を冷やすという事を知ってください。例えば、冷たいビールを飲みますね(冷えた麦茶でも同じです)。五臓六腑にしみわたるという事は、五臓六腑を冷やすという事です。そして尿によって排泄されますね。尿は温かいですか?冷たいですか?温かいですよね。冷たいビールを飲んで温かい尿が出るのです。この熱はどこからくるのでしょうか?

体温です。または本来体温に使われるはずのエネルギーが消耗するのです.

冷たいものを口から入れると温かくなって排泄されるのです.だから身体を冷やすのです.ビールがダメなのではなく,冷たいビールがダメなのです.汗をかいて水分補給をしなくてはいけませんが,冷たいものを摂取するという事はエネルギーを奪われるという事です.

冷たいものを摂取するのは実は習慣です.習慣を見直すことで代謝を下げないことが出来ます.冷たいものを摂る習慣があると,冷たいものを欲するのです.何故って灼けるからです.水分は腸から吸収されるのですが,吸収されるまでに体温まで温められます.つまりそこまでの食道,胃,小腸を冷たいものが流れるのです.

何が起こりますか?

温めようと熱が集まります.そうしないと内臓が冷えてしまいますよね.これを恒常性の維持と言います。しかし,口から小腸までは空洞です.空洞に熱が集まると熱は軽いので上に上がります.上がった先の喉であったり口の中に熱が溜まるのです.そしてまた喉が渇いて冷たいものが欲しくなるのです.

暑いから冷たいものが欲しくなるのではなく,冷たいものを口に入れるから冷たいものが欲しくなるのです.

一度この習慣を見直して温かいものを口に入れるように意識を始めると夏場でも冷たいものを欲しくなりません.もちろん体を冷やすこともありません.

胃腸の調子が悪い,食欲が無い,体を大切にしたい方は実践してみてください.

〇冷奴は食べてダメなのではありません.薬味である生姜を一緒に食すことで温めてくれます.
〇冷たいビールも温かい食事と一緒に摂っていただければ良いですし,ゆっくり飲んでいただくことが大切です.
〇ご主人様が寝る前に冷たいビールを飲んでいたら温かいお茶を出してあげてください.

夏野菜や身体を冷やすのですか

夏野菜は身体を冷やしません.夏野菜にはミネラルが豊富に含まれるために利尿作用が強いものが多くあります.利尿作用による結果を冷やすと表現している情報が多く見られます.もちろん冷蔵庫で冷やされた野菜をそのまま食べる事は冷たいものを口に入れるのと同じで身体を冷やす原因になります.これは夏野菜だけではなく,年間を通して注意すべきだと思います。

カテゴリー
食の大切なお話

野菜や果物からの残留農薬摂取による妊娠率出産率流産率に与える影響

01.2018このような発表がありました。

生殖補助医療による不妊治療を受けている女性における果物と野菜の消費による残留農薬摂取と妊娠率との関連

Association Between Pesticide Residue Intake From Consumption of Fruits and Vegetables and Pregnancy Outcomes Among Women Undergoing Infertility Treatment With Assisted Reproductive Technology
https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/fullarticle/2659557

私たちは毎日野菜や果物を食べています。そして、旬なお野菜や果物を選んでいます。出来れば無農薬を選んでいるかもしれません。そして07.2019にはこのような発表がありました。

妊婦の化学物質は胎盤を通過する可能性があり、メチル水銀と同様に胎児に蓄積し、後遺症が長く続く可能性があります。

Whether scientists are reviewing increased rates of cancer, neurodevelopmental disorders, pregnancy outcomes, or birth defects, there is evidence to support the effect of chemical exposures on health. Chemicals in pregnant women can cross the placenta and, as with methyl mercury, can accumulate in the fetus and have long lasting sequelae.
https://www.figo.org/statement-glyphosate-removal

残留農薬とは・・・

食品中に残留する農薬などが、人の健康に害を及ぼすことのないよう、厚生労働省は、全ての農薬、飼料添加物、動物用医薬品について、残留基準を設定しています。残留基準は、食品安全委員会が人が摂取しても安全と評価した量の範囲で、食品ごとに設定されています。農薬などが、基準値を超えて残留する食品の販売、輸入などは、食品衛生法により、禁止されています(いわゆる「ポジティブリスト制度」)。
農薬が基準を超えて残留することのないよう、農林水産省が、残留基準に沿って、農薬取締法により使用基準を設定しています。また、食品の輸入時には、検疫所において、残留農薬の検査等を行っています。https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/zanryu/index.html

2019年2月には除草剤の成分グリサホートをには発がんリスク41%増大するという記事がCNNから出されました。
https://www.cnn.co.jp/fringe/35132813.html

グリサホートってドラッグストアで一時期よく見かけましたね。日本国内では一般に、モンサント社との独占契約を持つ日産化学がこの除草用グリホサート溶剤を「ラウンドアップ」シリーズとして販売、ホームセンターなどでも広く売られているポピュラーな除草剤のひとつと言えます。そして今はダイソーでも売られています。あの農薬です。発がん性が高いということは、染色体に対して影響が大きいという事です。つまり、受精卵にも影響するという事です。しかし、どれくらい影響するかは知られていませんでした。

こんな新聞記事も2019年7月掲載されました。
この記事は福島県有機農業ネットワークさんが投稿されていました。
https://www.facebook.com/FukushimaOrganicAgricultureNetwork/
体内の農薬

毎日患者さんと話をする時には必ず話題になるのが、無農薬が良いか?

いつも私は笹本さんのお野菜をいただいております。
https://www.makuake.com/project/kazuki_sasavege/?utm_source=sp_1_facebook&fbclid=IwAR1cEksyZNgxZfvJuSvd0p8BZjsTaHXAmVu8whqEnwkWGi506aFect_mKbI
有機農法野菜

生殖補助医療による不妊治療を受けている 女性の果物と野菜の消費による残留農薬摂取と妊娠率との関連を調べた論文がありました。

残留農薬は不妊治療における妊娠率に影響しているのでしょうか。

今までは、高濃度残留農薬による妊娠率が低くなるということが言われていましたが、低濃度残留農薬との比較はされてきませんでした。To examine the association of preconception intake of pesticide residues in fruits and vegetables (FVs) with outcomes of infertility treatment with assisted reproductive technologies (ART).今回は、
果物と野菜の残留農薬の受胎前摂取量と生殖補助技術(ART)による不妊治療の結果との関連を調べました。
論文内では残留農薬の多い野菜や果物を多く食べる女性ほど体外受精の妊娠率や出産率が低く、残留農薬は生殖力の低下に関連することがアメリカで実施された研究で明らかになりました。

残留農薬高レベルと低レベルでの妊娠率出産率の違い

ハーバード公衆衛生大学院の研究チームは、残留農薬の多い野菜や果物の摂取量と体外受精の治療成績との関連を調べるために、EARTH研究(マサチューセッツ総合病院で不妊治療を受けているカップルを対象に治療成績に影響する要因について調べている現在進行中の研究)に参加している325名の女性を対象にした観察研究を実施し他結果。
残留農薬高レベルの野菜や果物を多く食べている女性ほど妊娠率や出産率が低く、最も多く食べている女性は、最も少ない女性に比べて、妊娠率が18%、出産率が26%低いことがわかりました。

JAMA Intern Med. 2018;178(1):17-26. doi:10.1001/jamainternmed.2017.5038

受胎前摂取量と残留農薬の状態を考慮し、不妊治療を受けている女性のART結果との関連を評価しました。高農薬残留摂取量が多いほど、開始サイクルあたりの臨床的妊娠および生児出生の確率が低くなることに関連していることが観察されました。一方、低農薬残留FV摂取は、早期の妊娠喪失のリスクが低いことに関連していました。高農薬残留FVを低農薬残留FVに置き換えると、臨床的妊娠と出生を達成するための最大の利点が得られると推定されました。
 

残留農薬高レベルと低レベルでの流産のリスクとの関連

残留農薬高レベルの野菜や果物の摂取量が多いほど流産率が有意に残留農薬高レベルの野菜や果物の摂取量が少ない女性から順番に、7%、23%、24%、34%でした。
これらの結果から、残留農薬の多い野菜や果物の摂取量は低い残留農薬と比べて妊娠率や出産率、流産率に有意に関連することがわかりました。

無農薬が良いであったり、有機栽培が良いであったりは聞いたことがあると思います。

厚生労働省には残留農薬基準があります。

しかし、健康被害が出ないであろう基準と、妊孕性(妊娠しやすさ)は関係がありません。妊娠をこれから考えるのでしたら、農薬が少ない野菜や果物を選ぶことをお勧めします。